『Sareee地元凱旋大会』
◆5月3日(金・祝)東京・板橋グリーンホール(13:00)
観衆175人(満員)
▼20分1本勝負
ジェニー・ローズ(5分24秒/フェイスバスター→体固め)ライディーン鋼
鋼のダイビング・ボディープレスをかわしたジェニーは、ダイビング・ラリアットからフィッシャーマンズ・スープレックスへ。最後は鋼の腕をマットに叩きつけるようなフォームの技で3カウントを奪った。
▼30分1本勝負
藪下めぐみ(8分37秒/ヤブヘビ固め)ラビット美兎
ラビットの髪をつかむなど笑顔で攻め込む藪下に対し、怒ったラビットはロープ際での踏みつけやドロップキックで反撃。丸め込みでフォールを狙うが、藪下がオリジナルのスープレックスで完勝した。
▼30分1本勝負
豊田真奈美&○下田美馬(15分14秒/タイガー・スープレックス・ホールド)●唯我&星ハム子
暴走軍の2人を相手に豊田と下田は横綱相撲。豊田のムーンサルトプレスを受けた唯我がラリアットや投げで反撃を見せるが、最後は下田がタイガー・スープレックスで快勝した。
▼スペシャルシングルマッチ・30分1本勝負
栗原あゆみ(10分31秒/裏投げ→体固め)Sareee
地元凱旋のSareeeが8月に引退を控える栗原と初のシングルマッチ。がっちりと握手をかわす両者だが、Sareeeは背後からのドロップキックで奇襲をしかけると、丸め込んで秒殺を狙う。驚いた表情を見せた栗原も手本を示すようにドロップキックで反撃。2度に渡るエルボーの応酬は2人の負けん気が爆発して一歩も譲らない。コーナーからぶら下がっての腕十字を繰り出す栗原はミサイルキックを挟んで腕十字へ。ロープ際に座り込むSareeeに低空ドロップキックを放つ栗原だが、これをかわしたSareeeは同じく低空ドロップキックを栗原の頭に打ち込んでいく。場外に落ちた栗原に、Sareeeはエプロンで助走をつけてのミサイルキックで追い討ちをかけると、リングに戻ってミサイルキック。ボディースラムで投げて気合いを入れると、コーナー最上段からボディープレスを浴びせていく。形勢を入れ替えた栗原は低空ドロップキックを顔面に叩き込むとミサイルキック。Sareeeに立ち上がるよう指示すると、3度目となるエルボーの打ち合いへ。丸め込みで3カウントを狙うSareeeだが、栗原はジャーマンで後方に投げ捨てると大きく右手を上げてアピール。裏投げでとどめを刺した。
★栗原&Sareeeのコメント
栗原「シングルは今日が初めてだったんですけど、Sareeeちゃんがデビューしたときに記事とか映像とかを見て、直接的な関わりはなかったんですけど“今どき珍しい根性のあるいい新人だな”っていうので、すごい印象に残ってて。いつかは自分もシングルがしてみたいなと思って、自分が引退を発表したきっかけでこうやってシングル最後に出来たので、自分はすごい嬉しかったです」
━━試合をしてみて。
栗原「ホントに若い!(笑)…若くて勢いがあるっていう。エルボー1つにしても、ものすごい力とか魂こもってたんで。“栗原さんの胸を借りて頑張ります”みたいなコメント見たときは、そんな弱気な感じのコメントなのか? って思ったんですけどリングに上がってみたら、まったくそんな感じは微塵も感じられず(笑)。ものすごい力強くて、すごい頼もしいなと思いました」
Sareee「今日負けてしまってすごい悔しいんですけど、栗原さんのことを自分は実はすごく憧れていて、ドロップキックもすごい1つ1つ強くて正確で。自分も栗原さんみたいなドロップキックできるようになりたいなってずっと思ってて。前に仙台でタッグで対戦させて頂いたときは全然自分のすべてぶつけられなくて“もっとドロップキック練習しな”って言って頂いて。たくさん練習したんですけど、今日それを思い切りぶつけようと思って。ドロップキック思い切りやってやろうと思って、試合に臨みました」
栗原「いや、痛かったです(苦笑)。自分の若手のとき…沙里ちゃんぐらいのときもガムシャラにドロップキックばっかりやってて、先輩にはいつも“痛い”って言われてたんですけど。でもやっぱり、それぐらい相手を倒そうと思ってやるドロップキックは…(ドロップキックは)みんなやるんですけども、沙里ちゃんから受けたこのドロップキックには、ホントに気持ちがこもってたというか痛いほど。実際痛かったですけど、それが伝わってきたし。ディアナという団体で1人若い子で、リングに上がったら上下関係なんて関係ないので、Sareeeにトップを獲ってもらいたいなっていう思いが…今日当たってみてすごく思いました」
Sareee「もっと栗原さんと対戦してみたいです。でも、もう引退されてしまうのですごく悔しいんですけど、栗原さんに言って頂いたことをしっかり気持ちに入れてこれから頑張っていこうと思いました」
━━試合後に声をかけていたが。
栗原「トップ獲ってねっていうこと(笑)。アンタが主役になるんだよっていうのを。ホントに女子プロレス界の宝だと私は思うので…頑張ってほしいです、ホントに」
Sareee「はい。絶対あきらめないで、プロレス界のトップになれるように一生懸命頑張ります」
栗原「ひと回りぐらい…11歳ぐらい違うんですよ(笑)」
━━胸が赤くなっているが。
栗原「(Sareeeの)魂のエルボーです(笑)」
▼30分1本勝負
ジャガー横田&○井上京子&伊藤薫(16分3秒/ナイアガラ・ドライバー→エビ固め)堀田祐美子&青野敬子&●マスク・ド・サン
4日前の川崎大会で完全決着かと思いきや、正規軍と暴走軍がこの日は6人タッグで激突。京子が両腕でのラリアットからパワーボムでサンを叩きつけるが、セコンドの唯我とハム子がカットに。すかさずナイアガラ・ドライバーにつないだ京子が3カウントを奪い、正規軍の勝利となった。
マイクで感謝を述べた京子はSareeeにマイクを託す。地元出身のSareeeが最後を締めた。